ギター コントロールポットの選び方

エレキギターのボリュームやトーンに使用されているパーツを【ポット】と呼びます。
元々は「分圧器 (ポテンションメータ / potentiometer)」の略で「ポット」と呼ばれています。

主にギターやベースのボリュームやトーンに使用されています。
その他、エフェクターなどにも使用されていますが、今回はギターに使用されているポットについてご紹介していきます。

ポットとは…

エレキギターやベースのボリュームやトーンで使用されている「可変抵抗」のパーツになります。
抵抗とは電気を流れにくくするパーツで、抵抗値を変化させることでボリュームやトーンを調整することができます。

楽器によって搭載されているポットが異なり、その楽器に合ったポットが搭載されています。

ポットにも様々なブランドや種類があり、音質にも影響することもあり、奥が深いパーツになります。

また「ガリ」などのノイズが発生しやすいパーツでもあります。
ある程度の対策などは出来ますが、あまりにもノイズが酷い場合は修理よりも交換してしまうパーツなので、消耗品パーツと考えてもいいと思います。

ポットの仕組み

シャフトを上、端子を手前に向けた状態で左から【1,2,3】という端子番号が割り当てられています。

シャフトを回していくと1番端子と2番端子の抵抗値が大きくなり、2番端子と3番端子の抵抗値が小さくなります。
ボリュームノブを右に回して音が大きくなるのは、このような仕組みになっているからです。

少しだけ難しい話になりますが…

例えば100kΩの可変抵抗器があり、シャフトを左から右に回した時、1番端子と2番端子間の抵抗値は0Ωから100kΩに変化します。
この時、2番端子と3番端子間は逆に100kΩから0Ωになります。

1番端子と2番端子の合計と2番端子と3番端子の合計は、シャフトがどの位置にあっても100kΩになります。

ポットの抵抗値

ポットには“抵抗値”と”カーブ”というモノがあり交換する場合はまずこの2つが重要になります。

ポットには様々な抵抗値がありますが、抵抗値が高いほど高音域の響き&ヌケが良くなります。

オームの単位

・1kΩ(キロオーム)=1000Ω
・1MΩ(メガオーム)=1000kΩ

▼エレキギターでは下記の抵抗値が一般的となります。

抵抗値主なピックアップ
250kΩストラトなどのシングルピックアップ
500kΩレスポールなどのハムバッカータイプ
300kΩP-90などのシングルピックアップ
1MΩジャズマスターやテレキャスターなどのシングルピックアップ
25kΩEMGなどのアクティブピックアップ

前述のとおり、Ω数が高いほど高音域が強くなります。

ストラトなどのピックアップは元々高音域を通しやすいため、耳にやさしい”250kΩ”が採用されています。
その反面、ハムバッカーは低音の特性が強いため、”500kΩ”を採用することで高音域のヌケをよくしています。
高音域を特徴とするテレキャスターなどは、”1MΩ”が採用されています。

トーンのカーブ

ノブの位置と抵抗値の変化率のことをカーブと呼びます。
カーブの種類を規格別に英語で表記しており、ギターでは主に”Aカーブ”と”Bカーブ”の2種類が使用されます。

※下記のグラフではノブの操作に対する抵抗値の変化を表していますが、ボリュームやトーンの変化量を表したものではありませんので、ご注意ください。
電気的な変化と人が感じる音量や音質の変化は比例しません。

Aカーブではグラフ上カーブを描いていますが、人の聴感上ではノブを回す量と音量の変化が一定になっている為、徐々に変化をさせたい場合はAカーブがオススメです。

Bカーブはグラフ上直線的ですが、聴感上は最初は緩やかに変化していき、ある一定の位置でグンと変化します。

ギター側でボリューム調整をする方やボリューム奏法などをする場合はAカーブが扱いやすく、逆に常にフル10で使用する方はBカーブが扱いやすいです。

これは演奏する方の演奏方法や好みに応じて選んでもらえるといいです。

サイズ規格

インチ・ミリ規格

ポットのサイズにも【インチ】と【ミリ】があります。

サイズを間違えてしまうと純正のノブが取り付け出来なくなってしまったり、ボディの取付穴も加工が必要になる場合があります。

基本的には元から付いているポットと同規格のサイズを選びましょう。

ギター本体がMade in U.S.A.であればインチ、日本製であればミリが多いです。
極稀に本体とポットの原産国が異なる場合がありますので、可能であれば実際に測ってみることをオススメします。
特に中国製のギターなどは、インチもミリもどちらも当てはまらない場合があります…。

本体・シャフトサイズ

ネットなどで購入する際に気を付けてほしいポイントは、本体の大きさやシャフトの長さなども様々な種類があるので、そのあたりも確認が必要になります。

本体の丸い部分のサイズには“24φ”やミニポットの”16φ”などがありますが、ギターのボリュームやトーンで使用されるポットは一般的に【24φ】が多く、国産ギターではミニポットの【16φ】が使用されていることが多いです。

シャフト部分はショートタイプや、ギター本体に厚みがあるモデルで使用するロングタイプなどがあります。

シャフト形状

シャフト部分の形状にも種類があります。

・一般的なギザギザの形状があるタイプを【スプリットシャフト】
・ギザギザが無くノブをネジ止めするタイプで使用する【ソリッドシャフト】
・ノイズ対策で使用されるシャフト部分がナイロン製になっている【ナイロンシャフト】

ポットの主なブランド

CTS

ポットには様々なブランドがありますが、有名なブランドでは「CTS」が有名な老舗ブランドになります。
FenderやGibsonなど様々なギターに採用されていることが多く定番のブランドとなっています。

堅牢な作りや伝導性などに関しては国産のポットが優れていますが、アメリカ製のCTSは伝導性には劣るものの、音楽的に不要な音域がカットされ優れた音質を得ることができるということもあり、様々なブランドが採用するほど信頼されているブランドとなります。

ボリューム”0″の時に音漏れを無くした【Custom CTS Pot】があります。
…一般的にはボリューム”0″でも完全な”0″にはならず微量の信号の漏れが出てしまいます。

ALPHA

リーズナブルながら定評があるALPHAは【ミリ規格】が多く、国産ギターはもちろん国内オーディオ製品にも採用されているブランドになります。

まとめ

ポットは長いこと使用していくと、いずれ交換が必要になるパーツでもあるのでぜひ上記の仕様などを確認して交換してみてください。

交換することで音質向上やノイズ対策にも繋がるので、ハンダが扱える方はぜひ交換してみてください。